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ボルボ トラック

トラックの運用方法 3.減価償却を基準に考える

 

トラックの運用方法として、

1:トラックの寿命を基準に考える

2:コストの最適化を基準に考える

お伝えしてきました。

 

トラックはものを運ぶ機能がある限り、価値が存在します。

言い換えると、トラック購入代金を現物に替えて、輸送をおこなっています。

つまり、お金が道路を走っているようなものです。

 

 

今回は第3段。

「減価償却を基準に考える」をお送りいたします。

 

法律で決まった帳簿価格と、実際に売買される再販価格の差額を利用した入れ替え方法です。

 

 

【トラックを簿外資産にする】

運送会社に所属して走っているトラックは、再販価値ともうひとつ違う価値をもっています。それが「帳簿価格」です。

 

決算書(帳簿)には、ルールがあって、だいたい3〜7年で帳簿上の価値が1円になるように設定されています。

「この種類のトラックは、5年使ったら価値がなくなるよね」と法律で決まっているのです。(耐用年数)

目減りした分の費用(減価償却費)は、買った初年度が一番多く、だんだん少なくなるように設定されることが多いのです。(定率法)

 

 

再販価格と帳簿価格を比較すると、大きな差額が出ます。

本当は再販価格が高いのに、帳簿上は低く見積もられていることがあるのです。

 

この差額が一番大きなときに、トラックを入れ替えると、より多くの経費が計上できる仕組みになります。

言い換えると、帳簿と再販価格の差が、含み益となりトラックに溜まっていきます。

 

溜まった含み益は、帳簿に記載されない資産として、トラックを運用することになります。

 

 

【いつ入れ替えるとお得なのか?】

トラックの種類や再販価格にもよりますが、だいたい2年半から3年の間になります。

そして、手にするメリットは、支払う税金が少なくなるという節税効果を得ることになります。

 

 

【大きな問題点】

ただし、この運用方法は出金を伴います。

 

経費は計上できますが、トラックを購入すると現金が出ていくので、注意が必要です。

同時に、決算対策として導入すると、トラックの売買利益が帳簿に記載されていくために、節税効果も期待できません。

つまり、あまり早い段階で入れ替えると、トラックを十分に活用することなく、お金は出ていくは、税金はたくさん払わなければならないは、ふんだりけったりの浪費になってしまいます。

 

毎年の利益見通しを見ながら、決算後に入れ替えるとメリットを受けることができるはずです。

安定して利益が出ている運送会社だからこそできる、トラック運用法になります。

(顧問税理士さんや会計士さんと相談してくださいね)