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ボルボ トラック

汎用性の高いトラックの未来

一点物でつくられるトラックも、
汎用化の波が襲ってきています。
「味気のないトラック」と考えるのか、
「効率の良いトラック」と考えるのか、
トラック業界にも大きな変化をもたらします。


 

トラックは一台一台価格が違います。

全く同じ日に新車として稼働を始め、

全く同じ日に再販されたとしても、

違う価値を持ちます。

 

それは、全く同じ仕様で分譲された

マンションの隣同士の部屋に似ています。

部屋の汚れ具合で価格も変わりますし、

設備の劣化、部屋のゆがみなども

価格の違いに影響をします。

買った時の値引き交渉も、

再販をお願いした不動産会社の買取価格も

差があるのでどれが正しいのかわかりません。

 

また、トラック業界は

物流網の発展とともに成長してきたので、

メーカーが仕様を決めませんでした。

 

不動産に例えるなら、

エンジンメーカーがつくる土地に、

架装メーカーが建物を建てるのですが、

物流会社や建設会社が仕様を決めていた

ということになります。

地方によって好まれる仕様が違ったり、

物流ネットワークによって指定の仕様が違う理由です。

 

地域の特性や、会社のネットワークの強さによって

それぞれ個別に発展してきたので、

トラックそれぞれで、価格がバラバラになっていました。

 

この10年ほどは少しずつその様相も変わっています。

インターネットの発達や、

オークションの一般化によって、

日本全国で再販車両が行き渡るようになりました。

北海道で新車として納車された車両が、

沖縄でバリバリ働くということもあるでしょう。

 

そして、この変化のせいで、

トラックの汎用化が進んでいっています。

トラックの持ち主や使用用途が何度も変わると、

地域特性の強いトラックの仕様は好まれなくなります。

この物流網は使えるけれど、

この会社の仕事はできないというのも、

再販価格が落ちる要因となります。

 

トラックが汎用化してくのには、

エンジンメーカーも一役買っています。

ある程度決まった仕様で、

先に作って売るようになりました。

 

今はまだ、汎用性の高いトラックは好まれないようで、

再販価格も高くありません。

ただし、未来はわかりません。

 

例えば、

注文住宅は設備や建付けは素晴らしく、

新築時の値段も高いのですが、

再販するときは値段が落ちてしまいます。

 

トラックもその道を歩むことになるのでしょうか?