- 投稿日:2024年09月13日 11時12分
トラクタヘッドとは、トラックの一部であり、特にセミトレーラーを牽引するための車両を指します。日本では「トラクター」とも呼ばれることがありますが、農業用のトラクターとは異なる意味で使用されます。
トラクターヘッドとトレーラーには相性がありますが、この記事ではトラクターヘッドの1デフ・2デフについて解説していこうと思います。
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Contents
トラクターヘッドとは
トラクターヘッドはトラック業者間で、「トラクターヘッド」「トレーラーヘッド」「トラクタ」「ヘッド」と呼ばれています。
トラクタはトレーラー(被牽引車両)をけん引するために作られたトラックですので、見て分かると思いますが、トラクタヘッドは荷物を載せる場所がないので、単体では荷物を運ぶことが出来ません。
トラクタヘッドの長所ですが、さまざまな容量の荷物や色々なトレーラーを牽くことができるのと、荷物の積み降ろしをしなくても、引っ張るトレーラーを変えるだけですぐに違う荷物を運べるところです。
トラクターヘッドの特徴
- 牽引専用の車両:
- トラクタヘッドは自ら貨物を積載するスペースは持たず、専らトレーラーを牽引する役割を果たします。
- 後ろに連結するトレーラーには、コンテナやタンク、冷凍車など様々なタイプがあります。
- 分離可能な構造:
- トラクタヘッドとトレーラーは、カプラー(連結器)で接続されており、必要に応じて簡単に分離・接続ができます。
- これにより、トレーラーの積み替えが迅速に行えるため、物流の効率化が図られます。
- 強力なエンジン:
- トレーラーと積載物を牽引するため、トラクタヘッドは強力なエンジンと耐久性の高いシャーシを備えています。
- 重い荷物を長距離にわたって運搬するため、高出力で高トルクのエンジンが必要です。
- 多様な使用シーン:
- 国内の物流ではもちろん、国際輸送にも使用され、港湾から内陸の物流センターまでの貨物輸送に広く利用されています。
- 種類:
- 2軸、3軸、4軸など、軸数が異なるタイプがあり、運搬する貨物の重さやトレーラーの種類に応じて選ばれます。
トラクタヘッドの用途
トラクタヘッドは、主に以下のような場面で使用されます:
- コンテナ輸送: コンテナを搭載したトレーラーを港湾から物流センターや工場まで運搬。
- 重量物輸送: 重量物を運ぶために特別なトレーラーを牽引。
- 冷凍・冷蔵輸送: 冷凍・冷蔵トレーラーを用いた生鮮食品や医薬品の輸送。
「シングル引き」「ダブル引き」トラクタとは?
トラクタヘッドはよく見ると、後輪が1軸のものと2軸のものがあります。どちらもトレーラーをけん引するトラクターとして使用されているのですが、軸の数が異なることでトラクターヘッドのけん引力や特徴が変わってきます。
「1デフ」のトラクタは、高速道路での移動を伴う「海上コンテナ」「ウイング」「キャリアカー」などの長距離を移動する際に使用されることが多いです。
「1デフ」の第五輪荷重は「9~10トン前後」のものが多く、日本では目にする機会の多いトラクターです。
「2デフ」のトラクタは、重量物を積載することが多く、主に「建設用重機運搬」「砂・砂利・産業廃棄物・鉄・コンクリート製品等」をけん引する際に使用されます。
「2デフ」の第五輪荷重は「約18トン前後」のものが多く、高速道路を使用する長距離移動にはあまり使われない傾向があります。
このように、使用環境や目的に応じて適切なデフシステムを選ぶことが重要です。
「トレーラー」の在庫を紹介!
シングル引きトラクターのメリット・デメリットは?
シングル引きトラクターの特徴として、走行性能が高く高速道路を使用した長距離移動に使用されることは多いのですが、逆に、牽引能力が2デフトラクターより低いです。そんなシングル引きトラクタの特徴について記載しています。
「シングルトラクタ」の紹介!
シングルトラクターのメリット
高い走行性能はシングルの1軸トラクターの大きなメリットです。走行性能が高いと言われる理由は、車両重量が軽く低燃費であることが影響しています。
車体の大きなトラクターの駆動力を生み出す車軸は重量が大きいため、車軸が少ないことで低燃費に繋がっています。
シングルトラクターのデメリット
シングルの1軸トラクターのデメリットは、駆動軸が少ないことでトランクションを稼ぎ駆動力を生み出すタイヤの数が少なくなることが挙げられます。トランクションを稼ぐタイヤの数が少ないことでトラクターに求められる牽引能力が小さくなると共に、接地抵抗の少ない未舗装路や雪道の走破性が低くなります。
2デフトラクターのメリット・デメリットは?
2デフトラクターの特徴は、牽引能力が高いため、重量物積載トレーラーの牽引に用いられることが多いです。ですが、シングルトラクタと比べると走行性能に劣ります。こちららでは2デフトラクターのメリットとデメリットを紹介します。
2デフトラクターのメリット
2デフトラクタの大きなメリットは高い牽引能力です!車軸数が多く駆動輪が多いことで生じる高い駆動力が牽引能力を向上させています。
またトランクションを稼ぐ駆動輪が多いことで、接地抵抗の少ない未舗装路や雪道の走破性が高まることも2デフトラクターのメリットです。
2デフトラクターのデメリット
2デフトラクターのデメリットとして、駆動軸が多いため車両重量が大きくなることが挙げられます。車両重量が大きいと燃費が悪くなり、シングルトラクターと比べると走行性能に劣ります。
「2デフトラクタ」の紹介!
PTOについて
ここでは、トラクターヘッドのPTO(Power Take-Off)について説明します。トラクターヘッドは、トレーラーやその他の機器を牽引する役割を持つ車両で、PTOを使うことで追加の機械装置を動かすことが可能です。
PTOの役割と使用例
トラクターヘッドのPTOは、エンジンの動力をトレーラーや車両に取り付けられた作業機器に伝えるために使われます。具体的には以下のような作業で使われます:
- 油圧ポンプの駆動: トレーラーやローリー車(タンクローリーなど)に取り付けられた油圧装置やポンプを動かすためにPTOが使用されます。たとえば、油圧式のクレーンやリフトの操作、タンク内の液体を積み降ろすポンプの駆動に利用されます。
- ダンプ機構の操作: ダンプトレーラーでは、荷物を降ろすための油圧シリンダーがPTOを使って操作されます。トラクターヘッドのエンジンから力を取り出し、ダンプを持ち上げる仕組みです。
- コンプレッサーの駆動: エアコンプレッサーや空気圧を必要とするシステムに動力を供給するためにもPTOが使われます。
PTOの種類
トラクターヘッドには主に2つのタイプのPTOがあります:
- エンジン直結型(クランクシャフト直結型): エンジンのクランクシャフトに直接取り付けられ、エンジンが回っている限り、動力を取り出せます。このタイプは、エンジンが停止しても負荷をかけ続ける装置に適しています。
- トランスミッション接続型: トランスミッションから動力を取り出すタイプで、トランスミッションがエンゲージされたときにのみ作動します。多くのトラックやトラクターヘッドで一般的に使用されます。
PTOの制御
PTOはトラクターヘッド内から操作され、通常はダッシュボードやセンターコンソールにあるスイッチやレバーを使ってオン/オフできます。また、作業に応じて動力の出力を調整できるモデルもあります。
トラクターヘッドのPTOを適切に利用することで、作業の効率が向上し、エンジンのパワーを最大限に活用できます。
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▼こちらの記事で、スライドカプラについて解説しています!
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