- 投稿日:2020年10月08日 9時19分
【コストの最適化とは?】
トラックのコストとは、何でしょうか?
トラックの寿命を基準に考えるのであれば、耐久消費財としていくらお金がかかるのかということを意味します。
例えば、購入するために500万円かかったトラックがあり、毎年50万円の車検整備費用や税金がかかります。
そして、6年目から7年目ではメンテナンス費用が50万円さらにかかり、7年目以降は100万円のメンテナンス費用がかかるとします。
支払う費用は
3年 500+50×3 =650万円 (216万円/年)
4年 500+50×4 =700万円 (175万円/年)
5年 500+50×5 =750万円 (150万円/年)
6年 500+50×6+50 =850万円 (141万円/年)
7年 500+50×7+50×2 =950万円 (135万円/年)
8年 500+50×8+50×2+100 1100万円 (137万円/年)
9年 500+50×9+50×2+100×2 1250万円 (138万円/年)
年間にかかるトラックにかかる費用を比較すると、長く使ったほうが安くなり、ある時を境にメンテナンスにかかる費用が上がってきます。
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【トラックはお金を稼ぐ】
コストとは、耐久消費財を使う上で、どれだけお金がかかったかだけではありません。
上記の例で行くと、7年目が一番コストがかからないように見えます。
本当に一番費用がかからないのでしょうか?
トラックは耐久消費財であると同時に、直接売上を上げる輸送機器でもあります。
メンテナンスなどで修理をしている間は、お金を稼ぎません。
もちろん、事故で修理する場合も同じです。
つまり、長く使用すれば修理する機会も増えるので、売上が上がらない機会も増えるのです。
修理の期間が増えると、お金を稼がないのに費用だけかかるという事になりかねません。
【再販価格が変化する】
コストを語る上で、トラックの持つもう一つの価値を考える必要があります。
「再販価格」です。
中古トラックは相場商品なのですが、条件が良ければ高値で再販することができます。
その条件にある程度の傾向があることがわかってきました。
例えば、上記の条件のトラックがあったとして、3,4年落ちのトラックは350万円の値段がつく。
5年落ちは250万円。それから9年落ちまでは毎年50万円値が下がっていく。のような傾向があるとします。
諸費用の合算と再販価格を見てみると、本当のコストが算出できます。
3年落ち 650−350 =300万円 (100万円/年)
4年落ち 700−350 =350万円 (87万円/年)
5年落ち 750−250 =500万円 (100万円/年)
6年落ち 850−200 =650万円 (108万円/年)
7年落ち 950−150 =800万円 (114万円/年)
8年落ち 1100−100 =1000万円 (125万円/年)
不思議です。
コストがかからないのは、4年落ちだと出てきます。
【コストを左右する指標とは】
以上のことから、コスト最適化を考えると
1:稼働するのにかかる費用
2:休まず安定的に売上を上げること
3:再販価格
上記の3点を考えたところにコスト最適化があるということが言えそうです。
トラックは使い方や走行距離によって、再販価格が大きく変わってきます。
上記のような再販価格の推移をするのは、距離を走っているトラックです。
例えば、ウイング車や箱車、冷凍車にこの傾向があると言えます。
再販価格を知っているのは、トラック屋さんです。
上手にトラック運用するために、入れ替えの時期をトラック屋さんとじっくり相談されるのをおすすめします。
次回は、2.減価償却を基準に考える
利益の繰り延べをしながら、トラックを含み資産として運用する考え方をお伝えします。